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吉本興業に就職して刺激的な経験をした【第二話】

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おはようございます。いのうえです。

シリーズ連載第二話。

「元宝塚歌劇団トップスターと芸人といのうえで競馬を楽しんだ話」です。

 

イベントは現場対応より事前準備が大変

 

第一話では現場デビューの模様をお送りしました。

 

今回は色々経験した現場の中で、一番楽しかった現場の話です。

 

競馬場でのトークイベント案件があり僕が現場対応をすることに。

 

内容は、東京で活動しているトリオ元宝塚歌劇団トップスターの方を招き、メインレースの予想を交えたトークイベント、とのことです。

 

この案件は広告代理店が絡んでおり台本が事前に送られてきます。

 

会場の仕様やトーク内容の精査をするのも営業の仕事です。

 

「こういう流れの方が良くないすか?」とか「ちょっとここで告知入れていいすか?」などの注文をしていくわけです。

 

そういう意味では当日に向けての準備が一番大変ですね。当日は基本的に代理店や制作会社が主導で進めてくれるので。

 

当日に向けての準備といえば、案件が発生した際にまずはキャスティングを考えなければなりません。

 

先方からの希望があったとしても、そんな簡単に予定が空いているわけではありませんし、勿論イベント内容も考慮します。

(例:子供向けのイベント→手品系大道芸系子供好き芸人 など)

 

しかも、こういったイベント案件は休日に開催されることがほとんどなので、芸人さんの予定も売れっ子であれば売れっ子であるほど、テレビ・劇場ライブや・他イベントで予定はギッチギチです。 

 

とにかく色んなマネージャーに電話しまくりです。

 

時間なんて関係ありません。鬼電、鬼電鬼電

 

最後の方は「誰でもいいから予定空いててくれ」としか思っていません。

 

 

でもここはやはり吉本興業。

芸人の層の厚さが半端じゃないです。

 

 

 

結局なんとかなります。

 

 

イベント当日にちょっとヒヤッとしたこと

 

当日の朝、少しヒヤッとしたことがありました。

 

その日は新大阪駅でお出迎え、ジャンボタクシーで競馬場まで向かう予定でしたが、一人だけ新幹線に乗り遅れたとの連絡が。

 

時間には厳しい業界で、本番に遅刻するとかあり得ません。

 

まあ、一本乗り遅れた程度だったので全然大丈夫でしたが。

 

勿論寝坊をする本人が悪いのですが、そういったことも考慮して余裕をもったスケジュールがたてることも営業の大切な仕事です。

 

 

いまこの記事を書いてて上司のある言葉を思い出しました。

 

 

『現場対応をする際の一番のミッションは、時間通りに演者を会場入りさせること。その後はイベントが始まってしまえば彼らがなんとでもしてくれる。』

 

 

これ、間違いないっす。

 

別案件の時に、30分ほどのトークイベントで大枠と流れを僕が考えて芸人さんに伝えたことがありました。

 

彼らは軽く「あいよ~」とだけ言い、全く違う形でサラッと笑いだけをとって帰っていきました。

 

僕らみたいな素人とは次元が違います。

 

とりあえず舞台にあげちゃえば、なんとでもなります。

 

ただこの格言は、

 

 

「実力のある芸人に限る」

これも心に刻んでおきましょう。

 

 

会場ではやっぱり基本暇

 

会場に着くと軽い打ち合わせを行い、昼過ぎにトークイベント、次の出番はメインレースが終わってからのレース回顧。合間の3~4時間はフリーです。

 

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人がやべえええええ

実は僕は競馬が大好きです。

 

馬券を買いたくてモジモジしてると、

 

トリオの一人が「競馬やるんですか?」と声を掛けて下さり、一緒に馬券を買いに行くことに!

 

一般客に交じって馬券を買うわけにもいかないので(この日はメインレースが宝塚記念で客がギッシリ!)、関係者しか入ることのできないVIPルーム的な所でのんびりと楽しみました。

 

 

今のところ、会場入りしてからほとんど仕事してません。

 

唯一したことは、コンビニまでケープを買いにパシらされた)行ったことくらいです。

 

さて、折角なので宝塚記念を生で観戦したい!ということで、これまた個室を用意して下さって元宝塚歌劇団さんも合流して、みんなで観戦をしました。

 

かなり荒れたレース展開でその場にいたタレント、スタッフ一同は誰も当たりませんでした。

 

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人がうじゃうじゃうじゃ

 

全レースが終了し、最後の出番です。

あいにくの雨でしたが、ここも軽快なトークで大いに盛り上がりました。

 

 

トーク前の控室が印象的でした。

 

元宝塚歌劇団さんはとても気さくな方で、競馬は初心者のようでしたが会場の雰囲気を楽しんでいるようでした。

 

 

元宝塚歌劇団さん

『さっきのレース、私の誕生日の数字の馬が勝ったんですよ~!』

『なんで誕生日で馬券を買わなかったんだろう~!』

 

 

トリオの一人 

『はっはっは!競馬とはそういうものです!』

 

 

一同

『あはははは~~~』

 

 

 いのうえ

『(・・・一生続け、この時間)』

 

 

 

最高に楽しかったです。

 

 

売れる芸人の条件とは

 

この案件で感じたことがあります。

 

トリオの三人は芸風も各々個性的で、苦手な人もいるかもしれません。

 

ただ現状、彼らは間違いなく売れていて、テレビ番組で見かけることが多いです。

 

その理由として大きいのが、面白いのは当たり前ですがそれ以上に人柄の良さだと思います。

 

僕自身キャスティングを考える側になったことがある身として思うことは、やっぱり「良い人と仕事がしたい」です。

 

特に『はっはっは!競馬とはそういうものです!』の方がずば抜けて良い人でした。

 

違うメンバーが遅刻した時は(僕みたいなペーペーに)誠心誠意謝罪をしてくれましたし、帰りのタクシーでまた別のメンバーが女性と電話でイチャついている時は、「みっともないから止めろ」と注意をしていたり。

 

会場でもスタッフの方と積極的にコミュニケーションを取ることで、とても進行がやり易い雰囲気を作ってくれたと感じました。

 

 

芸人でもサラリーマンでもライターでも、なんでも一緒ですね。

 

 

売れたいのなら、まずは人間力から。

 

 

僕も良い人になりたいです。

 

 

それでは。